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国家安全維持法で自由が失われる…香港市民4割が海外移住を検討 旧宗主国の英国のほか台湾、日本にも関心 (2/2ページ)

 ■台湾は人道的支援

 別のコンサルタントによると、移住希望先として人気なのが台湾だ。同じ中華文化で、物価も香港より安く暮らしやすく、移住条件も諸外国に比べハードルが低い。中国が5月21日、香港への国安法導入を発表して以降、「台湾移住に関する問い合わせは通常の7倍になり、1時間当たり約20件の問い合わせがあった」と担当者。

 台湾は今月1日、台湾入りした香港人を支援する専門部門「台湾香港サービス交流弁公室」を立ち上げた。人道的立場から就業、投資、定住などに関して支援する。

 ■香港人のいない香港

 「『英国海外市民』資格の申請殺到」。英国が1日、香港在住の「英国海外市民」有資格者290万人(推計)を対象に、英国滞在の権利拡充方針を正式表明したことを受け、コンサルタントに問い合わせが殺到している。香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが4日報じた。

 英国海外市民の旅券所持者の滞在可能期間を6カ月から5年間に延長、その後は市民権の申請も可能になる。中国外務省は、英国が中国の立場を無視して政策を変更したと批判した。

 だが、中国の本音は別だとの見方も。香港中文大の高級講師(政治行政学)の蔡子強氏は「中国は香港人のいない香港を望んでいるとの見方も多い。去って行く香港人の代わりに、本土からの移民と企業の香港進出を増やす」と指摘、香港が中国の都市と変わらなくなるとの認識を示した。

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