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「夜の街」集中的なPCR検査は本当に必要? 全国の都市部に拡散する“メガクラスター” 専門家「『偽陰性』で感染拡大の懸念も」 (1/2ページ)

 首都圏、関西圏、そして九州まで。新型コロナウイルスは局地的な流行から、交通機関などを通じて全国の都市部に拡散する「メガクラスター(巨大な感染者集団)」が形成されつつある。「夜の街」でPCR検査が集中的に実施されているが、封じ込めどころか、家庭や職場にも広がっているのが実情だ。専門家は日本の「PCR信仰」に疑問を呈する。

 「(東京は)諸悪の根源」。兵庫県の井戸敏三知事は9日、県庁での会議でこう述べた後、取り消したが、多くの自治体の本音かもしれない。

 同日の東京都の感染者数は224人と過去最多だったが、大阪府でも緊急事態宣言の解除後で最多の30人が感染した。

 神奈川県では25人が感染、うち1人は「本能寺の変」で知られるダンスユニット「エグスプロージョン」メンバーで、もう1人のメンバーも都内で感染が確認された。

 100人を越すクラスターが発生している鹿児島市のショーパブ「NEWおだまLee男爵」を訪れていた都内の30代男性も感染するなど、東京と地方の間でウイルスが拡散している。

 都内の感染者224人のうち、ホストクラブやキャバクラなど夜の街関連は74人と依然高く、新宿エリアは52人、池袋エリアは4人だった。

 8日に48人、9日に22人の感染者が確認された埼玉県では、大野元裕知事が都内への移動自粛を呼び掛けている。さいたま市大宮区の「夜の街」の感染も多い。大宮、池袋、新宿はJR埼京線で結ばれるなど交通の便が良く、感染が連鎖している可能性もある。

 独ベルンハルトノホト熱帯医学研究所に勤務する医師の村中璃子氏は、「夜の街で働く無症状の人も広く検査するようになって以降の数字だけを見ても急速な増え方になってきていることは大変な懸念材料だ。感染者の8割が若い人だというが、ウイルスはいずれリスクの高い人のいる療養施設や医療機関に到達する」と警鐘を鳴らす。

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