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【山口那津男 本音でズバッと】熊本豪雨「人命と財産を守る治水」を コロナ対策は政府も都も説明不十分 (1/2ページ)

 九州南部に続き北部も襲った豪雨で、各地に甚大な被害が発生している。13日昼までに熊本県を中心に72人もの死者が出ている。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、すべての被災者にお見舞いを申し上げます。

 政府と自治体には、最優先で行方不明者の捜索救助と被災者の支援に全力を挙げてもらいたい。

 温暖化の影響か最近、毎年のように大規模な自然災害が続いている。2年連続の九州北部豪雨、昨年の西日本豪雨、台風19号など、日本列島各地を襲った被害の記憶も消えていない。

 私は先週11日、最も被害の大きかった熊本県各地を見舞った。移動中の車のフロントガラスを激しい雨がたたきつけ、ワイパーを最速にしても、雨と飛沫(ひまつ)で前がよく見えなかった。

 球磨川は、急峻(きゅうしゅん)な谷の底を川幅いっぱいに赤茶色の激流が逆巻き、水煙を上げて轟々と流れていた。周囲の山肌には白い筋が幾つも走り、集めた雨を滝のように谷に落としていた。

 人吉市で、90歳前後の複数の被災者に聞いた。「昭和40(1965)年7月3日に豪雨で球磨川が氾濫したときを覚えている。あの時より今回の方が圧倒的に水量は多い」と異口同音に訴えていた。

 その昭和40年の水害を機に、治水対策として人吉市の手前で球磨川に合流する川辺川にダムが計画された。反対運動が起きて、民主党政権は「コンクリートから人へ」のスローガンを掲げ、建設を中止した。その後、「ダムによらない治水対策」が叫ばれたが、有効な対策がとられないまま今回の事態を招いてしまった。

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