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【高橋洋一 日本の解き方】コロナで対立する国と東京、役割分担の不明確さを露呈… 小池百合子氏は「国政復帰」への思惑も浮かぶ (1/2ページ)

 新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、菅義偉官房長官が「東京問題」と表現したことに対し、小池百合子都知事が「むしろ国の問題」と反論している。

 菅氏は新規感染者数の大半が東京という意味だというが、小池氏は、観光需要喚起策「Go To トラベル」キャンペーンと感染対策の整合性をどうするかは国の問題だとした。

 図らずも、今の新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく感染対策について、国と地方の役割分担が明確でないのが露呈している。

 同法では、国は緊急事態宣言発出、基本方針策定、都道府県の総合調整を行い、都道府県知事は団体・個人への協力要請、緊急事態時には外出自粛や休業の要請・指示を行うとされている。

 こうしてみると、知事の権限は比較的強化されている。ただし、休業要請では補償が伴うのが普通だ。東京都は財政状況が良いので別格であるが、その他の道府県は財政余力がないので、休業要請を行いにくい。

 国は「カネを出さないが口も出さない」というのであれば、その是非はともかく首尾一貫している。しかし、基本方針では、自粛要請を「国に協議の上」行うとの文言が入っていることから分かるが、国は口を出す。地方分権の立場からみれば、情報共有は重要なので「国に報告」くらいでいいだろう。

 さらに、コロナのような緊急事態では、財政余力のない地方に対して、国は「口を出さないがカネを出す」でもいい。

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