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【高橋洋一 日本の解き方】中国への圧力、一段と強める米国…「ドル取引排除」の最強手段も バイデン政権でも“強硬”路線継続か (2/2ページ)

 筆者は、香港情勢も今回のポンペオ発言の背景にあるとにらんでいる。ちなみに、ポンペオ氏は声明で「中国は東南アジアの沿岸国の主権を侵して海洋資源から締め出し、国際法を『武力の正当性』で置き換えている」とし、「略奪的な中国の世界観は21世紀にはあり得ない」との見解を示した。

 香港問題を受けてトランプ大統領は「香港自治法」に署名した。香港自治法では、香港の自由や自治を侵害した個人や団体に対してドル資産の凍結が可能だ。さらに、その個人や団体と取引のある金融機関も制裁対象にできる。

 もし中国の金融機関が対象になれば、ドル取引から排除される可能性もあり、これは米国にとっての最強の手段になる。もっとも、それは国際金融をかなり動揺させるため、「核兵器」と同じように実際には使いにくいという側面も否定できない。

 こうした米国の対中姿勢は、少なくとも11月の米大統領選までトランプ政権内では大きな変化はないだろう。

 もし民主党のバイデン大統領が誕生した場合、環境政策で多少中国との妥協も必要になるので、変化があるかもしれない。

 ただ、多くの対中政策は米議会が主導しているものなので、対中強硬の基本は変化せず、対中圧力は続くだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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