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米中“ワクチン戦争”激化! 世界覇権を左右、軍運用にも直結 香港やチベット、ウイグルのようになりたくないなら…日本は国を挙げてワクチン開発を (2/3ページ)

 この合意は、米政府がワクチンの早期入手を目指す「ワープスピード作戦」の一環。米国民が無料で接種できるようにする計画だが、米食品医薬品局(FDA)の承認が条件となる。

 一方、中国の製薬企業「康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)」は21日、人民解放軍の軍事科学院と開発中のワクチンについて、英医学誌「ランセット」に発表した論文で、「われわれが新型コロナウイルスワクチンについて第2期臨床試験(治験)を実施した結果、このワクチンが安全であり、人体に免疫応答を誘発することができることが示された」と表明した。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「中国総領事館が閉鎖されたヒューストンでは、宇宙開発関連だけでなく、医療関連、新型コロナウイルスのワクチン開発をめぐる情報が集まっている」と明かす。

 いち早く、ワクチン開発に成功すれば、感染拡大を抑止して国民の犠牲を最小限に抑えられるだけでなく、自国軍の運用に有利になるうえ、他国への「戦略物資」として利用できる。

 情報窃取疑惑が指摘された中国はワクチン開発での生命倫理基準が欧米諸国に比べて緩く、有利との見方もある。

 現に、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は27日、首都マニラで行った演説で、中国と領有権を争う南シナ海問題について、「他国の大統領たちは何かできるかもしれないが、私には何もできない」と述べ、中国に譲歩する姿勢を示した。さらに、中国がワクチンを開発した場合、「フィリピンが優先して利用できるよう習主席にお願いした」と語った。

 ワクチン入手を重視して、領有権主張を脇に置く可能性が出てきた。

 米中の「ワクチン戦争」の行方は、「自由主義」と「共産主義」の全面対決を左右しかねない。ワクチン開発の現状はどうなっているのか。

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