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【長谷川幸洋 ニュースの核心】米中“全面対決”に踏み出したトランプ大統領 習主席「国賓」招待話が消えず、動きの鈍い安倍政権は「米国との連携強化」を (1/2ページ)

 ドナルド・トランプ米政権が、中国との全面対決に踏み出した。テキサス州ヒューストンにある中国総領事館の閉鎖を命じるとともに、マイク・ポンペオ国務長官は23日、「自由世界は専制国家に勝利しなければならない」と演説した。

 ポンペオ氏の演説は、ロバート・オブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と、クリス・レイ連邦捜査局(FBI)長官、ウィリアム・バー司法長官に続く対中演説シリーズの第4弾だ。

 トランプ大統領自身も5月29日の会見で、対中強硬路線を表明しているので、「政権の対決姿勢は完全に固まった」とみて間違いない。

 マイク・ペンス副大統領が2018年10月の演説で、全面的な対中批判を展開してから1年9カ月。以来、小休止をはさみながらも、米中新冷戦は当初の貿易をめぐる対立から「破綻した全体主義イデオロギー」(ポンペオ氏)との戦いに収れんした。

 ポンペオ演説で目を引いたのは、米国と価値観を同じくする民主主義国家に対して「新たな同盟」の結成を呼び掛けた点だ。その理由について、こう語っている。「ソ連は自由世界から締め出されていた。だが、共産中国はすでにわれわれの国境の内側にいる」「だから、われわれは単独で対抗できない。国連、北大西洋条約機構(NATO)、主要7カ国(G7)、20カ国・地域(G20)など結集した経済、外交、軍事力が必要だ」

 内側に入り込んでしまった中国に、外からの封じ込めは機能しない。各国と連携した「複雑な対抗策が不可欠」と訴えている。ただし、これは表向きの話だろう。トランプ政権は他国が協力しないなら、米国から締め出してでも戦う決意を固めている。

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