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東京都「感染防止ステッカー」の意味なし! 掲示したフィリピンパブでクラスター 識者「検査標識でもない…即中止を」

 東京都では12日、222人の新型コロナウイルス感染者が確認された。江戸川区のフィリピンパブではクラスター(感染者集団)が発生したが、店には「感染防止対策の実施」を示す都のステッカーが掲示されていた。都内で少なくとも約13万店に“お墨付き”が出ている形だが、感染防止に意味はあるのか。

 江戸川区西葛西のフィリピンパブ「マヨン2」では客と従業員計8人の感染が確認された。先月30日に60代の男性利用客の陽性が判明。濃厚接触者12人のPCR検査を実施したところ、従業員の20~40代女性7人の陽性も判明した。

 同店には、虹をシンボルとした「感染防止徹底宣言ステッカー」が掲示されていた。小池百合子都知事は先月30日の記者会見で、「感染者を出すのはその店にとって一番の経営のダメージになる」と述べ、「ステッカーで意識を高めると同時に、実際に実行していただく。有効な手立てになる」と強調していた。

 今月1日からは都条例で事業者に対し、ステッカーの掲示を努力義務としている。都の特設サイトによると、4日時点で掲載店舗数は約13万1339件にのぼる。

 ただ、ステッカーは、オンライン経由の「自己申告制」だ。申請フォームで事業者情報を登録し、感染防止対策を選択すれば発行される。私用のプリンターからの印刷がメインで、対策ができない場合の罰則もない。ツイッターでは、《お飾りステッカー》《魔除けのお札じゃあるまいし》と皮肉る声もある。

 西武学園医学技術専門学校東京校校長で医学博士の中原英臣氏は、「性善説の仕組みだが、検査をした標識でもないうえ、安全ではない場所に、かえって都民を危険にさらすことになりかねない。現在のステッカーは中止にして、保健所がチェックしたうえでステッカーを渡したり、クラスターを出した場合、罰金を取るなどの施策に変えた方がよい」と指摘した。

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