記事詳細

なぜ違う「重症者」基準 国と東京、大阪 医療逼迫度の評価困難に (1/2ページ)

 新型コロナウイルスの感染者数が増加傾向にある中、「重症者」の基準が国と東京都、大阪府でそれぞれ異なることを疑問視する声が上がっている。18日時点で公表された重症者数は感染者数が最多の東京都が31人なのに対し、大阪府が2倍以上の70人となる“逆転現象”が発生。病床利用率など医療態勢の逼迫(ひっぱく)度について、統一的な評価ができなくなる恐れがある。

 厚生労働省は4月下旬以降、集中治療室(ICU)に入室▽人工呼吸器を装着▽人工心肺装置「ECMO(エクモ)」を使用-のいずれかに当てはまれば、重症者として報告するように都道府県に求め、集計結果を公表している。

 大阪府では、厚労省の基準に「気管挿管した患者」を加え、重症者を定義。気管挿管については、厚労省が2月の通知で、新型コロナ患者の重症化を判断する際に例示していたことを根拠にしているという。

 府の担当者は「あくまで厚労省の通知などに基づき定義しており、府で独自に判断しているものではない」と釈明。吉村洋文府知事は18日、大阪府が東京都より重症者が多いことをめぐり「東京とは基準が違う」と言及しながら、「それだけが理由では説明がつかない」とも話した。

 これに対し、東京都は6月以降、重症者の集計方法を変更。以前はICUに入った患者を単純に積算していたが、現在はICUの患者のうち人工呼吸器やECMOを使用している場合に限り、重症者扱いとし、厚労省に報告している。