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【高橋洋一 日本の解き方】安倍首相が突然の辞意表明 解散権行使できなかった無念 (1/2ページ)

 安倍晋三首相が辞意を表明した。慶大病院での検査が続いたことで、体調不良説が浮上していた。

 そもそも健康状態は、本人や家族、主治医しか分からない。筆者は第1次安倍政権時に官邸におり、辞任当日の朝にも安倍首相と話をしたが、まさか辞任するとは思わなかったし、その兆候もなかった。分かっていたのは疲れているという程度で、他の人の健康状態についての認識はこんなものだろう。

 このところのマスコミ報道や政治家の発言は、筆者にとって理解不能なものが多かった。一部マスコミは、安倍首相がすぐに辞めるべきだと言わんばかりの論調だった。

 安倍首相に対して、「休んでください」と公の場で発言する政治家もいた。そうした発言は安倍首相との会話の中なら不自然ではないが、対外的に言えば、早く辞めろという意味にもなりかねず、「安倍降ろし」とも取られかねないものだった。

 なお、安倍首相の健康状態を国会で説明せよとの意見もあったが、国家機密をバラせという暴論で、国益を大きく損なうことにもなりかねないものだった。

 安倍首相の自民党総裁としての任期は来年9月だった。選択肢としては「任期前辞任」か「任期満了」があり、それぞれについて、首相の下での衆院解散が「あり」か「なし」かの組み合わせがあった。

 政治家の常としては、「伝家の宝刀」である解散権を行使したいものだ。政治家の本質として、選挙は好きだ。というか、そういう人しか政治家に向いていない。

 来年10月には衆院の任期を迎えるので、「追い込まれ解散」とならないためには年内に解散総選挙をやりたかったはずだ。

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