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【富坂聰 真・人民日報】北戴河会議は開かれたのか? 日本での中国情報の精度は… 今のままでは「アメリカの付録」 (1/2ページ)

 簡単には答えの出ない疑問を1つ。はたして夏の北戴河会議は本当にやったのだろうか-。私の知る限り「やった」と断じる人も痕跡もない。

 例えば、昨年ならば国営新華社通信が「習近平の指示により北戴河に58名の専門家が招かれる」との記事が事前に出した。会議後には例年、「李(克強)総理が北京に戻る」などといった関連する情報が見つかったが、今年はそれもない。逆に複数の政治局委員が、開催(されたとする)期間に別の場所で確認されているのだ。

 日本のメディアでは、会議の中身(習近平が一斉放火を浴びたという)まで詳しく報じられていて驚かされるのだ。

 ただし、この原稿で問いたいのは真偽ではない。そもそも日本に精度の高い情報などない、という自覚を持つべきだという話だ。

 私は以前、あるテレビ番組で中国の最高指導部人事を予測させられたことがあるが、本当に白けた。そんな高度な情報があるはずないからだ。

 嫌中感情を背景に中国に近づけばスパイと揶揄(やゆ)し、政府も初期には中国包囲網を仕掛けていた。そんな環境でまともな情報が集まるはずはない。

 近似する状況は北朝鮮情報である。つい先ごろも北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の重体・死亡説が日本を駆け巡ったが、韓国は終始泰然としていて違いは典型的だった。米朝首脳会談の流れを受け、日本が慌てて「条件を付けず」日朝会談を動かそうと画策したものの、空回りを続けたことも思い出される。

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