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PCR検査体制「世田谷モデル」に物申す! 「誰でも、いつでも、何度でも」…費用対効果期待できず感染リスクも 村中璃子氏が緊急寄稿 (2/3ページ)

 しかし、こうした検査は、流行状況に関係なく1回を実施するものではない。流行状況に応じてできるだけ狭い範囲に実施するなどの効率が求められるものでもある。

 筆者の暮らすドイツは、1週間に100万件超という驚異的PCR検査キャパシティーを持つが、1件約200ユーロ(約2万5200円)の公費を費やすPCR検査を行政が不必要に実施することへの反対は強く、医師が検査の必要性を認めない希望者のPCR検査はすべて自費となっている。大規模クラスターが発生したわけでも流行が急激に拡大しているわけでもないのに、行政が無症状者のリスク集団を抜き打ちや広範に検査することもやっていない。

 そんな中、クラスター潰しを目的にPCR検査を用いる、従来の「日本モデル」が世界的な注目を浴びている。すなわち、リスクの高そうな職種や場所を検査することではなく、症状のある感染者の濃厚接触者を検査することで、無症状の感染者をあぶり出す戦略だ。この戦略は人的・時間的にも効率よく感染者を見つけられるだけでなく、費用対効果も高い。

 これに対し「世田谷モデル」は、流行状況によってはまったく費用対効果が期待できないばかりか、感染リスクも感染させるリスクも高い高齢者が「時間もあるし無料だから」などと、まるで喫茶店にでも行くように毎日PCR検査を受けに行くことも可能であり、リスクの高い人が必要もないのに出歩き、感染をしたり広げたりするモデルだ。また、感染リスクが高そうな夜の店に行った人が、「心配だし無料だから受けに行こう」とPCR検査を受診し、大丈夫だったからまた行ってとやっているうちに、感染が広がっていくモデルでもある。

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