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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】新しい彗星の出現と太陽系の謎 ハレー彗星以来の明るさ「ネオワイズ彗星」 (1/2ページ)

 実際に見た人は多くないに違いない。ハレー彗星(すいせい)以来の明るさになった「ネオワイズ彗星」だ。この彗星は7月上旬が一番明るかったが、あいにく日本では梅雨の曇り空に阻まれて、ほとんど見えなかった。いまは暗い。

 しかし、明るいときに世界各地ではよく見えた。典型的な「ほうき星」で、長く尾を引いていた。彗星は流れ星とは違って移動は日周運動だから、尾を引いたまま天空に止まってみえる。

 彗星はどのくらい明るくなるかの予測が難しく予言が外れた例は多い。この彗星は明るい方に予測がずれた。発見当時は17等級の明るさだったが、6月には目に見えるほどになり、7月上旬には1~2等級になった。

 彗星は太陽に接近すると熱で溶けて消えてしまうことも多い。明るくなることが予測された2つの彗星、2013年にアイソン彗星、今年5月にアトラス彗星が崩壊した。

 毎年、数百個の小彗星が太陽系の内側を通過するが、肉眼で見える彗星は10年に1個ほどだ。

 何もないところから突然現れ、ゆっくりと消えていく彗星。そのため、王の死や国の滅亡、大地震などの災害、疫病などの凶事を予告すると信じられ、出現が恐れられた。

 いちばん有名な彗星は「ハレー彗星」だ。明るいし、75・3年周期で必ず現れる。中国では紀元前に4回現れたことも文献に記録されている。

 近代になっても騒ぎが起きた。前々回の1910年のときには、ハレー彗星の尾に含まれる猛毒成分で地球上の生物はすべて窒息死するという噂が広まった。彗星の尾には有毒のシアン化合物が含まれていることが、当時知られていたからだ。

 全財産を遊びにつぎ込む者が続出した。どうせ死ぬのだからという客で繁盛した花柳界では彗星が歓迎されさえした。世界滅亡を憂えて自殺する者も多かった。

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