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ごみも人情も拾いまっせ! 大阪・新世界の人力車夫の心意気 「今は耐え忍ぶ時。街をきれいにしながら、待ってまっせ」 (1/2ページ)

 大阪市浪速区の繁華街・新世界で、丸い黒縁の眼鏡がトレードマークの「翔ちゃん」こと国領翔太(こくりょう・しょうた)さん(34)が、新型コロナウイルス禍で旅行客が少ない中、人力車夫を束ねて頑張っている。「今は耐え忍ぶ時。街をきれいにしながら、待ってまっせ」。ごみ拾いにも精を出しながら、人情を大切にした接客を心掛けている。

 残暑厳しい8月下旬。新世界の中心部で待機する人力車に乗ってみた。

 「行ってきまーす!」。大きな掛け声とともに、翔ちゃんの案内が始まった。

 走る人力車の座席では、風を浴びて心地よい。一方、炎天下でマスクを着けて重さ約150キロの車体を引っ張る翔ちゃんは、滝のような汗だ。それでも「スピードが出ると涼しいでしょ」と、笑顔を絶やさない。

 街のシンボル・通天閣に差し掛かると、引くのを止めて「100年ぐらい前にはすぐそばに遊園地があって、通天閣との間にロープウエーが架かっていたんです」と解説してくれた。

 自衛官やライフガードを経て、2008年に京都の観光名所・嵐山で人力車夫になった。12年に地元の大阪に戻り、新世界を拠点に人力車を展開する「俥天力(しゃてんりき)」の立ち上げに参加した。今は代表を務める。

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