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【高橋洋一 日本の解き方】菅首相の「規制改革」の本気度 官僚からしっかり意見聞き、最後は政治決断で結果出す (2/2ページ)

 そのうち、税金の差配を全て官僚が行うよりも、一部は国民が行ってもいいという正論が出てきた。税額控除には常に「金持ち優遇」批判があるが、それは役人ではなく政治で解決するという方向でもあった。

 検討会の報告書や法案については総務省の官僚が基本的に書いている。総務省官僚は当初、反対していたが、菅氏は最終的には組織としての総務省を説得した形だ。そして、政治的な根回しは菅氏が行い、法律を成立させ、結果を出した。

 最近、メディアに「実名告白」として、ふるさと納税に異を唱えたら左遷させられたという人の記事が出ている。

 ふるさと納税は、2008年創設、11年東日本大震災への対応のための改正が制度の根幹だ。異を唱えたのは14年だといい、第2次安倍政権での改正のことだろう。

 08年や11年には表立って反対せず、14年になって反対したのだとしたら、役人的にいえば決まったものに反対するに等しい。菅氏の立場からすると、経緯を理解していない役人だと見えたかもしれない。

 ただ、「左遷」というが、そのポストから事務次官になった例もあり、必ずしも左遷ポストとはいえないのではないか。

 菅氏はしっかり役人を評価し、いいアイデアなら取り入れるが、最後は政治決断し必ず結果を出すというタイプだ。安倍政権では停滞した規制改革にうってつけの政治家であり、公言した以上、本気で取り組むはずだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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