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【高橋洋一 日本の解き方】菅政権で地銀再編どう動く? 融資の不良債権化が転機、公的資金投入で一気に加速 (2/2ページ)

 一方、信用金庫は、税制上の優遇に加えて、昔ながらの人的関係を重視した経営でそれなりに生き残っていると思われる。大手銀と信金に挟まれた地銀は、両者から突き上げをくらっているが、中途半端で今後の経営が危ぶまれているわけだ。

 こういう事情なので、実際の行政の現場で、地銀再編はこれまでも進められてきた。今回、菅首相も言及したことで、その動きがさらに加速されるだろう。

 もちろん、それぞれの金融機関には個別の事情があるので、画一的な号令で動くのではない。かつての「一県一行主義」というような単純な号令をかけるわけでもないだろう。

 というわけで、再編を促進する手段は限られているが、市場の圧力によって地銀自らが改革に向かわなければならない。地銀は伝統的な規制業種なので、当局の意向が金融機関幹部に入りやすい。このため行政方針が動くと、地銀自体も変わりやすくなる。

 コロナ危機により、今後、地銀による地元観光業などへの貸し出しが不良債権化することも懸念されるが、そうなると一気に様相も変わる。不良債権処理で公的資金が投入されると、その過程で地銀再編は加速化されるだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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