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【大前研一 大前研一のニュース時評】“ITに強い”デジタル担当相に不安 菅政権肝いり政策も「構想作れる人物据えるべき」 (1/2ページ)

 菅義偉政権は23日、「デジタル改革関係閣僚会議」の初会合を開催し、デジタル庁創設に向けた動きを本格化させた。「日本社会デジタル化計画」の司令塔と位置づけるデジタル庁は、来年1月の通常国会に設置法案やIT基本法改正案を提出する考えだという。

 しかし、菅政権肝いりの政策にもかかわらず、菅さん自身、「デジタルとは何か」ということがよくわかっていないのではないか。平井卓也氏をデジタルの担当大臣に任命したことでも、「わかっていないこと」がわかる。

 この平井デジタル改革担当相、一応、「ITに強い」ということにされている。しかし、あくまでも「自民党の議員の中では」という注釈入りだ。

 自民党のIT戦略特命委員長、自民党ネットメディア局長を歴任しているが、この間、やっていたことは安倍晋三総裁(当時)をモデルにしたスマホ向けゲーム「あべぴょん」の開発や、ニコニコ動画の「ネット党首討論会」で福島瑞穂議員に「黙れ、ばばあ!」というコメントをスマホを使って書き込んだり…といった、さすが電通出身! と思わせる向こう受けすることばかり。

 今年5月の検察官の定年延長に関連する衆院内閣委員会では、野党議員と担当大臣の質疑中、タブレット端末でワニの動画を閲覧していたのが判明して批判を浴びていた。

 書籍などに記した私の提案を1行でも読んでいれば、こういう人は選ばないはずだ。だいたい、デジタル担当大臣を縦割り行政の突破口にしたいと考えるのなら、ほかの大臣より格上にしなくてはダメだ。

 新型コロナに対して先進的な取り組みをした台湾の唐鳳(オードリー・タン)デジタル担当大臣は、ほかの大臣よりも格上になっている。

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