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「角栄」「小泉」「橋龍」…菅首相はどのタイプ?  (2/2ページ)

 ただ、郵政民営化を突破口にした財政投融資改革や国と地方の「三位一体の改革」など大掛かりな改革を進めた小泉氏と異なり、菅首相はデジタル庁設置や携帯電話料金の引き下げなど国民にとって身近なテーマに力点を置く。中北氏は「小泉政権のように体系的に改革路線を打ち出すかは疑問だ。安倍政権と小泉政権の中間くらいでやるのではないか」と話す。

 ■外交は未知数

 外交スタイルはどうか。首相が7年9カ月務めた官房長官は海外出張の機会が少なく、外交では安倍氏の陰に隠れがちだった。

 著書『官邸外交』などで歴代政権の外交を分析した国際大の信田智人教授は、菅外交は「未知数」と語りながらも、官房長官として各国の駐日大使と付き合った経験が生きると考える。

 政治スタイルが似通っていると指摘するのは橋本龍太郎元首相だ。信田氏は首相と橋本氏の共通点について「官僚操術にたけていて、行政改革に力を入れている」と指摘する。

 首相は「縦割り行政打破」の象徴的政策としてデジタル庁設置を掲げている。橋本氏も金融改革や省庁再編に取り組んだ。信田氏は「新しい分野に切り込む部分で、デジタル庁は金融ビッグバンに相当するのではないか」と語る。

 首相が政治の師と仰ぐ梶山静六氏は橋本内閣で官房長官を務めた。首相と橋本氏が重なるのは当然かもしれないが、無派閥の首相は自民党の歴史の中で事実上初めてだ。新たな「首相像」を示すことができるか。 (産経新聞)