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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】米大統領選テレビ討論会、まるでプロレス! 主導権を握ったトランプ氏、議論でバイデン氏の“弱さ”目立つ (1/2ページ)

 米大統領選の投開票まで約1カ月となるなか、再選を目指す共和党のドナルド・トランプ大統領と、民主党のジョー・バイデン前副大統領による第1回テレビ討論会が9月29日(日本時間同月30日)、オハイオ州クリーブランドで開かれた。

 第一印象は「プロレスの試合か」と思うほど激しかった。2人は相手の発言を遮って割り込み、中傷し合った。司会者の静止も効かなかった。

 ただ、討論会が終わって頭を整理すると、特徴も見えてきた。

 司会者よりも、主導権を握ったのはトランプ氏だった。バイデン氏は「黙れっ!」「ピエロ」「ウソつきっ!」「レイシスト」などと、トランプ氏を終始侮辱していた。基本的に悪口ばかりの候補者に、米国民は大統領の資格があるとは思わないだろう。

 議論の内容でも、バイデン氏の“弱さ”が目立ったと思う。

 まず議論されたのは、トランプ氏が9月26日、憲法の規定に従って最高裁判事に保守派のエイミー・バレット連邦控訴裁判事を指名したことだった。バイデン氏は、選定を選挙後まで待つべきだと言ったが、合理的な理由を示さなかった。

 最高裁では11月から、オバマ前政権下で成立した医療保険制度改革法(オバマケア)の是非をめぐる裁判の審理が始まる。バイデン氏は、バレット氏の個人的見解が判決に反映される恐れがあると主張したが、判決は法の下で下される。さらに、オバマケアは成立した当時とは大きく変わっている。そのような具体的な説明もなかった。

 気候変動政策「グリーン・ニューディール」に関する質問には、政策を支持しない代わりに、自分の計画があると伝えた。バイデン氏は答えを出さなかったわけだ。中道派として主張する狙いだろうが、民主党の大統領候補指名選を争ったバーニー・サンダース上院議員ほか、極左議員が提唱している同政策の議論を曖昧に否定するのであれば、彼らの支持が得られない可能性もある。

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