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【大前研一 大前研一のニュース時評】台湾海峡で中国と台湾のドンパチ始まれば日本への影響大 中国軍がミサイル発射し台北市上空を通過させる可能性も (1/2ページ)

 中国が先月中旬、台湾海峡付近で軍事演習を行い、台湾国防部(国防省)によると、19日には戦闘機「殲16」や爆撃機「轟6」など19機の中国軍機が台湾海峡上空の中間線を越えて、台湾が実効支配する東沙諸島(台湾南西部)と台湾の間を複数回通過した。前日も18機が防空識別圏に侵入したことが確認されている。

 米国のキース・クラック国務次官(経済成長・エネルギー・環境担当)が台湾・李登輝元総統の告別式に参列、台湾が米国と急速に接近していることに反発したものだ。19日の侵入は李登輝元総統の告別式と同時間帯だった。

 中国大陸の福建省と台湾を隔てる台湾海峡の中間線は、1950年代に米軍が台湾防衛のために引いた停戦ラインで、事実上の軍事境界線。中国は「台湾は中国の一部なのだから、台湾海峡の中間線など存在しない。自国の領土を飛ぶのは自由だ」と主張していた。

 ただ、96年の台湾総統選挙で李登輝優勢の観測が流れて、中国人民解放軍は選挙への恫喝のため、ミサイルを発射するなどの軍事演習を強行して緊張が高まった「第3次台湾海峡危機」が起こったが、その後、だいたいこの辺が中間線というのは、お互いに認めてきた。

 で、中国側に何か頭にくる出来事が生じると、戦闘機にその中間線を越えさせて、台湾への威嚇作戦を行っている。今年に入ってから、中国軍機は2月、8月に続き、9月の2日連続…と、中間線を越えて台湾側に侵入している。異例の多さだ。

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