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日本産農作物が中韓流出 農水省が調査 種苗法改正、厳しい対策に待ったなし  (1/2ページ)

 日本品種の農産物の流出をこれ以上許してはならない。日本で開発されたイチゴの「紅ほっぺ」やブドウの「シャインマスカット」など農産物計36品種が、開発者の了解がないまま中国と韓国のインターネットサイトに掲載されていたことが農水省の調査で分かった。国内の登録品種が持ち出された可能性もあり、種苗法の改正や、海外流出に特化した対策を急ぐべきだとの指摘もある。

 調査は農水省が民間に委託して実施したもので、輸出重点品目の737品目を対象としている。その結果、実物かどうかは特定できていないというが、中国や韓国のサイトには、別表のように日本と同名、もしくはその品種の別名で多数の品種が掲載されていたことが分かった。

 静岡県の「紅ほっぺ」は28のサイトで掲載されていた。同県農業戦略課の担当者は「登録から18年経っていて、海外で品種登録する期限も過ぎており、どうすることもできない」と嘆く。

 カンキツ類の「紅まどんな」は「ホァングムヒャン」などの品種名称で掲載されていた。愛媛県の農産園芸課は「流出したものなのか、同じ名称の別の品種なのかは特定されておらず、今後も国の動向を注視したい」としたうえで、「今後の県の有望品種は、海外品種登録を進めることとしている」と回答した。

 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が育成者権を持つサツマイモ品種「べにはるか」も「クルッコグマ」「ヘナムイルホ」などの名称で掲載されている。

 こうした状況について、農水省の担当者は「果樹を中心に日本品種が高く評価されており、守る対策をしていかなければいけないことがはっきりした」と語る。

 対策の一つが種苗法の改正だ。国内向けに開発された登録品種の海外持ち出しが禁止となるほか、登録品種の種苗を「自家増殖」する際に、育成権者らに許諾料を支払う必要が生じる。

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