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文献が示す「異臭」と「地震」の関係 神奈川で相次ぐ異臭騒ぎ…関東・阪神淡路大震災の前後に“ガスの記録” (1/2ページ)

 今年6月以降、神奈川県内で続いている異臭騒ぎで、12日にもJR横浜駅やみなとみらい地区など横浜市内で「ガスのような臭いがする」との通報が相次いだ。原因は不明だが、過去の文献には大震災の際、ガスの発生を想起させる記述がある。関連性はあるのか。

 JR東日本横浜支社によると、横浜駅の利用客から「異臭がする」との申告を受け、社員が消防や警察に通報。一時は入場規制を行った。

 神奈川の異臭騒ぎは南東部の三浦半島でも続いている。6月4日夜、三浦市南下浦町金田地区から横須賀市追浜地区にかけ、「ゴムの焼けたようなにおいがする」などとする通報が約2時間弱で約200件にのぼった。

 同市消防局によると、その後も「7~9月にかけて『ガスのような臭いがする』といった通報が月に1度のペースである」という。

 三浦半島は1923年9月1日の関東大震災の震源に近いが、当時、周辺でガスが噴出したという記録が残っている。

 26年に内務省社会局が編纂(へんさん)した『大正震災志』所収の「大正十二年九月一日大震後相模灘水深変化調査図」には、三浦半島の「浦賀」付近、現在の横須賀市観音崎や鴨居地区周辺の沖合に《瓦斯(ガス)噴出》、南端の「三崎」付近、現在の城ヶ島東部の沖合にも《一時瓦斯噴出ス》と記述がある。今回、異臭で通報があった地域と重なっている。

 ガスの噴出が震災の前か後かについての明示はないが、立命館大学環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学氏は、「海溝型地震の前後でこうした現象が起きるといえるのではないか」との見解を示す。

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