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【軍事のツボ】テロ対策特殊装備にみるロシアのサイバー攻撃と新型コロナウイルス (1/4ページ)

 国内唯一のテロ専門展示会「テロ対策特殊装備展’20(SEECAT)」が10月21~23日、東京・青海で開かれた。元々、入場できるのは自衛隊、警察、消防、政府・自治体関係者らに限られた展示会だが、今年は新型コロナウイルスの影響で出展者が例年の3分の2程度と少ない。しかし直前の19日(英国時間)に、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が東京五輪・パラリンピック(東京大会)の関係組織などに「サイバー偵察」を実行していたとの英外務省の発表があったばかりで、テロ対策をめぐる環境が非常にホットな中での開催だった。注目ポイントを紹介する。

 【サイバー空間での盾と矛】

 サイバー攻撃への対処は、防御に主眼が置かれることが多く、ほとんどの情報セキュリティー会社は防御体制構築を手掛ける。しかし実際に攻撃を受けた際にどうなるのかの検証は重要だ。軍隊の実働の演習でも敵役がいるが、日本にはサイバー分野での「攻撃役」に特化した企業は少ない。

 サイバーディフェンス研究所(東京都千代田区)はその一つで、企業のシステムの堅牢(けんろう)性を検証するほか、東京大会についても入退場ゲートがサイバー攻撃で突破されないかなどの検証を現在も行っている。入退場ゲートが操られればテロリストが自由に出入りできる事態になりかねないので、非常に重要なポイントだ。

 GRUの東京大会へのサイバー攻撃が明らかになったばかりだが、担当者は「五輪への攻撃は今後も間違いなくある。特に予約サイトが公開されたときは攻撃が活発になるのではないか」と予想する。

 重要なのは、どんなシステムでも必ず侵入されるという意識を持つこと。侵入経路としては「パスワードを初期設定のままにしていて、そこから侵入されてしまうケースが一番多い」と担当者。基本を確実に実行することの重要性を如実に現しているのではないか。

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