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【高橋洋一 日本の解き方】「2050年までに温室効果ガス排出ゼロ」はEUと歩調合わせる意思表示 国際的約束は「パリ協定」の目標 (1/2ページ)

 菅義偉首相が26日召集された臨時国会の所信表明演説で、「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と表明した。

 まず、現状はどうなっているか。温暖化の元になる二酸化炭素(CO2)排出量は、2018年時点で世界全体で約331億トンだ。うち中国27・5%、米国14・8%、インド7・3%、ロシア4・7%、日本3・2%という順番だ。上位3カ国で増加分の9割程度を占めている。

 16年に発効したパリ協定は、温暖化による危機的状況を防ぐため、産業革命前からの気温上昇を2度より低く、できれば1・5度以下に抑えることを目標としている。そのための温暖化ガス削減目標について、日本は2030年まで13年比で26%カット(05年比で25・4%)、中国は30年までに05年比で国内総生産(GDP)あたりの二酸化炭素排出量を60~65%カット、欧州連合(EU)は30年までに1990年比で40%カット(2013年比で24%)、カナダは30年までに05年比で30%カット、オーストラリアは30年までに05年比で6~28%カットとしている。

 米国は17年6月に協定離脱を表明したが、25年までに05年比で26~28%カットとしていた。

 昨年9月に開かれた米ニューヨークの国連本部での「気候行動サミット」では、77カ国の首脳らが50年までに温暖化ガスの排出を実質ゼロにする目標を掲げるなど対策強化を表明した。

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