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【長谷川幸洋 ニュースの核心】菅首相の所信表明演説にみる“質実剛健内閣” 「学術会議」問題で左派野党のバカバカしさ浮き彫りに (2/3ページ)

 高邁(こうまい)な理想のような話はほとんどなかった。最後の方で、わずかに「私が目指す社会像は『自助・共助・公助』、そして『絆』です」「行政の縦割り、既得権益、そして悪しき前例主義を打破し、規制改革を全力で進めます」と語った部分くらいである。

 安倍晋三前首相は2006年の第1次政権で、「美しい国、日本」を掲げた。12年からの第2次政権は「アベノミクス」のキャッチフレーズとともに再登板した。これに対して、菅首相には、それらしい言葉がない。

 私は「質実剛健内閣」と名付けたい。ネットで調べたら、質実とは「飾り気がなく、まじめなこと」。剛健とは「心や体が強く、たくましいこと」とある。実直に訥々とした口調で、具体的な政策と決意を語る菅首相の姿勢は、まさにぴったりではないか。

 演説中に野党席から飛んだヤジは、「自助・共助・公助」に反応した部分と、「日本学術会議はどうした」という声くらいだった。学術会議について、所信表明は一言も触れていない。当然である。

 私に言わせれば、菅首相が会員候補を任命見送りした問題は「学問の自由」と何の関係もない。年間10億円もの税金を投じている政府機関の会員について、首相が法律で定められた任命権に基づいて、任命しないケースがあったとしても、何もおかしくない。

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