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“真面目に働く”ベトナム人に聞く「家畜大量盗難事件」 「イメージ悪くなれば働きにくくなり…余計に悪い仕事に手を出す人も」 (1/2ページ)

 北関東で家畜や農作物が大量に盗まれた事件で、窃盗や盗品の流通に関わった疑いで複数のベトナム人が逮捕された。農家の損害は大きく、許されるべき犯罪ではないが、「コロナの影響で仕事がなくなった」との供述もあり、技能実習生が抱える問題も浮かぶ。日本で真面目に働くベトナム人は事件をどう受け止めているのか。

 窃盗事件では群馬県太田市の複数のベトナム人の関与が浮上。リーダー格とみられる39歳の男は「群馬の兄貴」を名乗り、SNSに豚や果物の写真と値段を掲載、買い手を募っていた。

 埼玉県上里町のアパートで違法に豚を解体した疑いで、ベトナム国籍の29歳の男も逮捕された。男は元技能実習生で、「入国のため70万円借金し、返済できていない」「仕事をしたくても、コロナ禍で雇ってもらえなかった」と供述している。

 厚生労働省によると、日本で働くベトナム人は2019年に40万人に達した。法務省によると、技能実習生の失踪者数、不法残留者数、刑法犯検挙数では同年までにベトナム人が最多となった。

 実習生らの訪日費用はベトナム国内の規定に従えば50万円程度に収まるというが、送り出し機関が訓練費、食費、寮費などの名目でそれ以上の金額を請求し、多額の借金を抱える例が後を絶たないというのだ。

 技能実習生として来日し、食品加工の工場で働くベトナム人男性(25)も渡航の際に多額の借金を抱えた。「今の月収は15万円ほど。その中で生活費、親への仕送り、借金の返済など出費も多い」と語るが、「きついけど、周りの日本人は優しいしベトナムにいたころより収入はいい。他の実習生と比べて自分は恵まれているほうだと思う」と強調する。

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