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【日本の元気 山根一眞】森の資源を森に還すビジネス 「バイオマス灰」のリサイクルに着目 (1/3ページ)

 商社のビジネスの幅はきわめて多分野におよんでいる。先日、友人である伊藤忠エネクス・産業ビジネス開発課の松本健時さんから思いもかけない新ビジネスに挑戦していると聞き、いたく感心したので紹介したいと思う。

 脱炭素の潮流を受けてバイオマス発電所が増えているが、そのバイオマス発電でも困りものの「廃棄物」がある。燃料の3~5%が「灰」として出るのだ。大手の再生可能エネルギー企業でさえ、その焼却灰を産廃処理場に運び処分しているという「影」の部分がある。

 そこで伊藤忠エネクスは、そのバイオマス灰を道路の路盤材としてリサイクルするビジネスに着目。2017年に49%を出資し、ニチユウ、鹿野興産と「カノウエフエイ」(山口県周南市)を設立、松本さんはその最高執行責任者に就任していたのだ。

 その製品はバイオマス灰に若干の水とセメントを加えて作るこぶし大の石で、「リサイクルビーズ」という商品名で森林組合や砕石会社が販売先だ。

 林業の重要なインフラのひとつが、切り出した木材を運ぶ「作業道」だ。豪雨が激しさを増す時代を迎え、作業道が流され利用できなくなる災害が頻発している。路盤材の砕石は雨で流されやすく、作業道の維持管理は林業低迷の課題のひとつという。

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