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【長谷川幸洋 ニュースの核心】世界の主導権握ろうとする習政権 中国「TPP参加意欲表明」の狙いはアジア太平洋の分断だ (3/3ページ)

 そんな状況下で、中国は米国がいない間にRCEPを足場にして「外からTPPへの影響力を強めよう」としているのだ。実際に加盟しようとすれば、知的財産保護や国有企業への補助金などが障害になるのは目に見えている。

 とりわけ、国有企業は習体制の生命線だ。そんな国有企業を犠牲にしてまで、TPPに入るわけもない。だからこそ、口先攻撃で「もっともらしい話」をして、味方を増やそうとしているのである。ここは黙殺するのが一番だ。

 日本は、米国の新政権にTPP復帰を促すべきだ。米国不在が長く続けば、中国に足元をすくわれる。今回の習発言は、その警告である。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。

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