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【高橋洋一 日本の解き方】王毅外相の尖閣発言は挑発に乗った中国外交の失敗 習主席の来日問題先延ばしに好都合 (2/2ページ)

 もちろん、外相会談では、思う存分自国の主張をするのは当たり前だが、それを記者会見でいうかどうかは別問題だ。王毅氏は中国向けに話したとしても、結果として日本人の中国への反感を高めてしまったのは事実だ。これを習主席からみれば、自身の来日への環境作りになっていないと思うに違いない。

 王氏には有名なエピソードがある。以前、駐日大使をしていたが、その間、日本人とゴルフをするのは有名で、「ゴルフ大使」といわれていた。その後、安倍晋三首相(当時)がこの話を習主席に披露したところ、王氏は日本語で打ち消しに必死だったらしい。習主席のゴルフ嫌いは有名だからだ。それで、功を焦った王氏が、日本側の挑発に乗せられた感じがする。

 いずれにしても、王氏が記者発表の場で、尖閣諸島への強硬発言をしてくれたのは、習主席の来日問題を先延ばしにするうえでは好都合だ。

 来日の話を持ち出されたら、「王氏の発言により国内の対中国感情が悪くなっている」と返せばいいからだ。

 これで、時間稼ぎが少しできたので、来年度予算では、尖閣諸島防衛を含む防衛費を大幅拡充し、日中間の装備不均衡を埋めなければいけない。 (内閣官房参与・嘉悦大教授、高橋洋一)

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