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【菊池雅之 最新国防ファイル】国防の救世主はコンパクトで多機能 海上自衛隊初のステルス艦「FFM」 (1/2ページ)

 海上自衛隊に、これまでにない画期的な護衛艦が加わろうとしている。それが3900トン型護衛艦「FFM」だ。コンセプトは「コンパクトで多機能な護衛艦」だ。

 FFMは沿岸警備を任務とする。日本南西諸島部や東シナ海では、中国海軍が連日のように示威行為を行っており、海自はその対応に追われている。そこで島嶼(とうしょ)部を含めた日本列島沿岸および離島地域の防衛強化を図るために、同型艦を22隻も建造する計画だ。

 11月19日、三井E&S造船玉野艦船工場(岡山県玉野市)で、FFM2番艦が進水し、「くまの」という名前が与えられた。和歌山県や三重県を流れる熊野川にちなんでいる。1番艦も三菱重工長崎造船所(長崎県長崎市)で同時に建造されていたのだが、エンジントラブルに見舞われ、2番艦が先に進水するという珍事となった。

 これまで海自が保有してきた護衛艦は、国際水準に当てはめると、駆逐艦に該当する。

 第二次世界大戦まで、駆逐艦といえば、魚雷を主な武器とし、軽装甲で機動力を重視した軍艦のことを指していた。戦後になると、巡洋艦よりも小さく、おおむね排水量4000~6000トンぐらいの汎用(はんよう)性の高い軍艦を駆逐艦と呼ぶようになった。

 一目でサイズや役割が分かるように、艦名とともに艦種記号を付けるルールがある。海自もそれに則り、汎用護衛艦であればDD、ヘリ搭載型護衛艦であればDDHと、表記している。このDは、Destroyer(=駆逐艦)の頭文字だ。

 3900トン型護衛艦は、駆逐艦よりも小さい艦種であるFrigate(フリゲート)となった。海自発足当時、米軍からPF(パトロール・フリゲート)を供与されていたが、それ以降はすべて、国内にて、駆逐艦を建造し配備してきた。よって、海自としては今回初めてフリゲートを新造することになる。

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