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【高橋洋一 日本の解き方】種苗法改正反対の「お花畑」議論 日本の農業守る取り組みを中国の法制度に委ねるのか (1/2ページ)

 野党やネット上の一部で反対の声が出ていた種苗法改正案が、2日の参院本会議で可決成立した。

 種苗法改正は、一定の種子について、著作権のような知的所有権を確保して、品種改良などの努力に報いる制度を作るのが主要な目的だ。

 その立法趣旨は、日本の優良な作物種子が韓国や中国に流出し、それで日本の作物輸出ができなくなることで大きな被害があるからだ。記憶に新しいのは、2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪だ。カーリングの日本女子代表チームが、試合中の「もぐもぐタイム」で韓国産イチゴを食べ、おいしいというコメントがあった。しかし、それは日本を代表するブランドイチゴが無断で持ち出され、韓国で勝手に交配されたものだった。

 そうした被害をなくすために、種苗法を改正し、一定品種について登録し知的所有権を認め、自家採種を制限し国外持ち出しを防ごうとしている。

 この改正に反対したのは、立憲民主党や共産党などの野党であるが、一定品種に対する知的所有権の保護の必要性を認めつつも、日本の種苗法改正ではなく、外国の知的所有権法制に委ねるべきだとした。実際、国会の公聴会において、反対する野党の推薦識者ははっきりと主張している。つまり、中国などの法制度により日本の農家の権利を守れとしていた。

 一方、一部の保守系識者も、種苗法改正は米国資本のためであり、日本の農家を苦しめるものだと立憲、共産党などの野党と同じ主張だった。

 筆者の意見は以下の通りだ。以前から筆者の知人は、日本ではあまりに農作物の知的所有権が保護されないために、農家関係者では珍しく株式会社を作り権利保護に奔走してきた。

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