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【大前研一 大前研一のニュース時評】新型コロナワクチン狙う北朝鮮のハッカー集団 米英の製薬大手3社の実用化近づく (1/2ページ)

 最近、中国やロシアで新型コロナのワクチンを巡る話は聞かなくなった。一方、米国の製薬大手「ファイザー」、バイオ企業「モデルナ」、そして英国の製薬大手「アストラゼネカ」の3社では実用化が近づいている。

 英国のフィナンシャル・タイムズによると、ファイザーとドイツのバイオ企業「ビオンテック」が共同開発したワクチンを英国政府は緊急承認する方針で、早ければ今月7日にも接種が始まる。臨床試験(治験)で95%の予防効果が確認できたという。

 英国政府は同ワクチンを4000万回分調達する契約を結んでいる。米国ではすでに先月20日に緊急使用許可を申請、11日にも接種が始まる見通し。日本政府も来年6月末までに6000万人分のワクチンの供給を受けることでファイザーと基本合意している。

 モデルナも先月30日、開発中のワクチンについて、米国食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)に緊急使用許可を申請した。17日に承認される見通し。臨床試験の最終分析で感染を防ぐ有効性は94・1%だった。米国向けに年末までに約2000万回分の供給の用意。日本でも武田薬品工業と提携し、来年以降、5000万回分が供給される。

 ただ、ファイザーとモデルナのワクチンには「メッセンジャーRNA」という傷みやすい成分が入っていて、輸送や保管の際、マイナス80~マイナス20度という超低温の管理が必要になる。それに対し、アストラゼネカがオックスフォード大学と共同で開発したワクチンは、通常の冷蔵庫で長期保管ができるうえ、低価格なため、途上国も含めた供給に期待がかかる。

 アストラゼネカは、先月23日、臨床試験で接種する量を変えて分析した結果、高いもので90%、平均で70%の有効性があったとする暫定的な結果を発表している。来年には30億回分を生産できるとし、日本政府も6000万人分の供給を受けることで基本合意している。

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