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【高橋洋一 日本の解き方】「中国が参加なら」韓国もTPPに追随、恐れる日本製品大量流入も 台湾や英国こそ優先すべきだ (1/2ページ)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加を検討すると表明した。

 これまでの韓国の通商交渉は、2国間の自由貿易協定(FTA)中心だ。これは相手国を選び、対象をモノの関税だけに限定するというスタイルだ。

 2国間FTAの相手国をみると、米国、欧州連合(EU)、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、ベトナム、中国などだ。TPP締結国11カ国のうち、日本とメキシコを除く9カ国とFTAを締結している。

 こうしてみると、韓国は2国間FTAで日本を避け続けてきたのが明白だ。

 しかし、TPPには日本が入っている。これこそ韓国がTPPに参加しなかった最大の理由だろう。というのは、韓国の産業構造は日本と似ており、両国で関税を互いに引き下げた場合、大量の日本製品が韓国に流入することを韓国が恐れたとみられる。

 また、TPPでは国有企業改革が求められるが、韓国電力公社、韓国石油公社などの政府系企業が大きな影響を受けることや、コメの自由化を求められることも、韓国のTPP不参加を後押ししたのではないか。

 韓国はTPPに参加しない代わりに、中国とのFTAを優先した。韓国がTPPに参加しなかった表向きの理由は、中国とのFTA交渉のために実務的にできなかったというものだ。実際、朴槿恵(パク・クネ)政権の時、TPP交渉が行われている間、韓国は中国とのFTA交渉に没頭していた。

 そのあたりから、韓国の中国従属スタイルが強化されていった。もともと中国の意向を過度に気にする半島国家の宿命があったものの、一段と中国依存を増していった。その中国がTPPに参加できないこともあり、中国を意識して韓国はTPPをスルーしたという事情も加味された。

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