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コロナ禍で予期せぬ妊娠相談が急増か 休校中に家族内で性暴力 厚労省、全国調査で女性支援へ (2/2ページ)

 「休校で家に居るときに義父や兄弟から性暴力を受けるケースが目立つ。母親や警察に相談できず、どうしようもなくなって相談してくる子が多い」

 出産してもコロナ禍で困窮し、子供を育てられない人も増えた。毎年1~2人だった特別養子縁組を選択する若い母親は今年に入ってすでに5人に。いずれも経済的理由だった。佐藤理事長は「育てるお金がなくて中絶する人もいれば、中絶や出産費用が工面できず相談しに来くる人もいる。今年はコロナが強く影響している」とみる。

 研究班は人工妊娠中絶手術を実施する全国の医療機関約190施設に協力を依頼。医師にアンケートで中絶に至った具体的な背景要因を尋ね、コロナ禍との関係を地域や年齢ごとに整理し分析する。年度内に結果をまとめる方針だ。

 厚労省によると2018年度の人工妊娠中絶は16万件を超えるが、母体保護法では、具体的な背景要因まで問うよう定めていないため、中絶に至る妊娠の経緯や背景などは分からない。アンケートではコロナ禍での減収や失業を理由にしたケースや自宅での自粛生活による影響についても尋ねる。

 研究班代表の安達知子日本産婦人科医会常務理事は「自粛生活は今後またいつ起きるか分からない。背景をさぐり、予期せぬ妊娠、中絶を減らす取り組み、子供や女性の健康を守る施策づくりに生かしたい」と話している。

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