記事詳細

【独話回覧】新型コロナ急拡大 人の動きを止めてもパンデミックは防げない 「GoTo」停止効果に疑問、空気感染対策が先決 (3/3ページ)

 人の移動率も日米は夏場まではほぼ同じ水準で推移してきたが、9月以降は米国が急速に落ち込んでいるのに、日本は高止まりだ。12月中旬の時点では、米国がマイナス21%、日本は同8%である。欧州では英国が同41%など、人の足は平時よりも大きく落ち込んでおり、日本の場合は最小限の減少にとどまっているのが印象深い。

 感染の拡大傾向が米国並みの日本だが、人は平時より若干少なめになってはいるものの、ショッピングや映画館に足を運んでいるのだろう。

 問題は、政府が人の動きを強制的に止めるロックダウン(都市封鎖)は極端なケースとしても、緊急事態宣言発動などで平時よりも2割程度、人の出足を止めたところでどのくらい感染を抑えられるか、である。ましてGoTo一時停止の抑制効果にも疑問ありだ。

 やはり、繰り返しになるが、ウイルス感染を正しく恐れて予防する意識を各自が持ち、居酒屋さんもレストランも、旅館・ホテルも、十分な換気を行って空気感染に十分な対策を取ることが先決なのだ。

 人の足を止めて消費や生産を大きく落ち込ませてもパンデミック(世界的大流行)は防げない。

 ■田村秀男(たむら・ひでお) 産経新聞社特別記者。1946年高知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後の70年日本経済新聞社入社。ワシントン特派員、米アジア財団(サンフランシスコ)上級研究員、日経香港支局長などを経て2006年産経新聞社に移籍した。近著に『検証 米中貿易戦争』(ML新書)、『習近平敗北前夜』(石平氏との共著、ビジネス社)、『日本再興』(ワニブックス)など多数。

関連ニュース