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新型コロナ、本当に効く治療薬は? 「レムデシビル」「デキサメタゾン」「アビガン」 識者「効くという報告も、その逆もある。具体的な特効薬はない」 (2/2ページ)

 インフルエンザの治療薬として用いられている「アビガン」は、コロナ治療薬としての国内の承認は見送られたが、医療現場では心強い味方という側面があるという。

 矢野氏は、「レムデシビルは人工呼吸器が必要なレベルの重症者に用いるものだが、点滴で患者をつなぐ必要がある。これに対し、アビガンは内服薬なので使いやすい。高齢者や基礎疾患で重症化リスクのある人には早めにアビガンを使用し、ほぼ同時か1日遅れでデキサメタゾンを使うことが多い」と語る。

 実際に効果も出ているという。「症例は多くないが、飲むと翌日に熱が下がり、血中酸素濃度も横ばいか改善することがあるので、効果はあると実感がある」と前出の矢野氏。

 厚労省のサイトには、新たな治療薬の候補として13の医薬品が列挙されている。今後、治療薬の展望は開かれるのか。

 感染症の治療薬に詳しい東北大学災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は、「現状では確立した治療法はなく、主治医の判断になる。レムデシビルやステロイド薬も効くという報告がある一方、その逆もあり、臨床でも具体的な特効薬はない。ただ、SARS(重症急性呼吸器症候群)と比べて流行地域が限定的ではなく、多くの国で研究用のウイルスを保有しているため、薬剤開発はさらに加速する可能性はある」と語った。

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