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【富坂聰 真・人民日報】コロナ禍の中国、1年の回顧 進歩はしているのか? 見逃してはならない中国共産党による「二つの百年目標」 (1/2ページ)

 中国の1年を振り返る時期がやってきた。

 そう書けば当然のことコロナと米中対立だが、そうした視点は世にあふれるので、この連載では別の視点からアプローチしたい。ずばり「中国は進歩しているのか?」という問いから、である。

 ちょうど1年前、武漢で発生した新型コロナウイルスの感染爆発への対処をめぐり「初動の遅れ」とか「隠蔽(いんぺい)」とメディアで批判された。結論はSARS(重症急性呼吸器症候群)の教訓が生かされてない、だった。

 だが、1年経ってみれば中国の対策は出色だ。隠蔽と証明できる材料も乏しい。中国の初動に問題があるとすれば、当然比較対象が必要だが、2009年の新型インフルエンザと比べても「人・人」感染や世界保健機関(WHO)への報告は上回っている。少なくとも「SARSの教訓を無視したひどい対応」ではないだろう。

 もちろん14日間感染の数字が止まったことや人民代表大会と政治協商会議を優先させた問題は残る。しかし、それはオリンピックにこだわって対策を遅らせた日本や大統領選挙を意識して感染症を過小評価したアメリカと何が違うのか。

 だが、本稿で問いたいのはそこではない。見逃してはならないのは2020年、中国共産党は重要な政治目標を抱えていたという視点だ。

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