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コロナ第3波「来年1月収束か」 死者数の増加傾向ほぼ横ばい、変異ウイルスは東南アジア経由で流入の可能性 京都大大学院医学研究科・上久保靖彦氏 (2/3ページ)

 その疑問への1つの回答として、前出の上久保氏と高橋氏、吉備国際大の服部俊夫教授の共著論文が今月5日、研究成果を投稿するプレプリントサイトで公開された。

 それによると、日本で「第3波」が始まるまでの期間に、海外で「G型」のウイルスが感染力をさらに高めたり、強毒化するなどの変異を遂げている。

 論文に記載された37種類の変異のうち主なものでは、イランやサウジアラビア、インドなどでは、致死率や罹患(りかん)率を上げる「Q型」が3月ごろに出現し拡散した。南半球のオーストラリアでは、致死率を上げる「N型」が4月に台頭、フランスなど欧州では「DN型」という変異ウイルスが7月ごろに出現したという。

 上久保氏は、日本の第3波について、「共同研究者の中には、『Q型』はシンガポールや香港で感染拡大しており、そこから日本に流入したという意見もある」と話す。

 日本は10月30日、9カ国・地域の水際対策を緩和した。シンガポール、タイ、ブルネイ、ベトナムなど東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国や、オーストラリアやニュージーランドも含まれるが、これが日本の現在の第3波に影響を与えた可能性があるという。

 上久保氏は、「私はすでに集団免疫が達成されつつあったとみていたが、PCR検査の増加に伴って感染者数もまた増加したことが原因ではないか」とした上で、「ウイルスが強毒化していることも重症者増の背景にあるのではないか。過度の自粛をして『G型』以降のウイルスに曝露(さらされること)してもなお、免疫が廃れた人が、Q型あるいはその他のウイルスに感染して重症化した可能性もある」と指摘する。

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