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【喝!日本】「遺憾」「緊張感」「断腸の思い」…軽くなった政治家の言葉 濾過する世論のフィルターが煤で役割を果たせず 日本の明日が心配だ (1/3ページ)

 「遺憾の意」「誤解を招くような発言」「緊張感を持って取り組む」…。国会答弁や記者会見、講演会などでよく耳にする言葉だ。以前からこうした政治家の言葉を聞くたびに、何を言いたいのかと、首をかしげることが多かったが、そんな疑問が日に日に強くなってきた。

 例えば、政治家が事あるたびに口にする常套(じょうとう)句に、「緊張感を持って取り組む」がある。新入社員がこういって仕事に取り組むのなら初々しいが、政治家が言うとなにやら白々しい。「緊張感」を持つのは当たり前で、これまで緊張感を持ってこなかったのかと尋ねたいし、「緊張感」などと言っている時間があればまずは行動に移してほしいと言いたい。

 「しっかりとやっていく」もそうだ。「しっかりやる」とは、なにをどういうふうにしっかりやるのか。そこを知りたいのだが、中身を具体的には説明しない。「粛々と前に進める」と聞くと、国民の声は聞かないで計画通りに進めるのでは、と疑ってしまう。

 与野党そろって「是々非々」というが、是々非々とは何か。そこを知りたいが、肝心な具体的な意見や考えを聞いたことはない。「断腸の思い」。国民が知りたいのは政治家の感想ではなくて、なぜ、そういうことが起きたのか、なぜそうなったのか。ところが、すべてを「断腸の思い」の一言で済ませてしまう。

 言葉は政治家の命といわれる。国会や記者会見での言葉から、国民は、政治家は何を考え、何をどう導いていこうとしているのかをまさしく「忖度(そんたく)」するが、近年は言葉が羅列されるだけで具体的な思いや施策が伝わってこない。空虚ささえ感じる。

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