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【高橋洋一 日本の解き方】懲りない「コロナ後増税」論 復興増税の二の舞い許すな、国民がノーの声上げる時だ! (1/2ページ)

 このところ、新型コロナウイルスの感染が収束した後に、増税が必要だとする議論がメディアでいくつか出始めている。

 思い出されるのが、10年前の東日本大震災後の復興増税である。当時の日本の主流経済学者は、復興対策の必要性を認めつつ、財源として国債を発行するが、その償還のためとして復興増税を主張した。そして多くの日本の学者がこれに賛同した。任命拒否問題で話題になった日本学術会議からも、復興増税の提言が出された。それらの背後には財務省の影がちらついていた。

 当時、筆者はこうした動きを激しく批判した。筆者の主張は、東日本大震災による経済ショックは「需要ショック」だと予想し、復興対策を賄うため国債を発行しても、それらは日銀が購入すれば事実上、財政負担がなくなるというものだった。仮に日銀が購入しないとしても、東日本大震災のように数百年に1度の経済ショックに対しては、超長期国債で財源作りをして、その償還も超長期とすれば当面の増税措置は不要だと念を押した。

 こうした考え方は、従来の財政学においても、課税平準化論として学部や大学院でも教えられているレベルのものだ。

 いずれにしても、復興増税は不要であった。そもそも大きな自然災害の後の増税など古今東西で聞いたことがなく、専門家でなくても分かることだ。

 しかし、当時の民主党政権は、財務省の強力な後押しがあったため、復興増税を選び、実行した。その結果、日本経済は、東日本大震災と復興増税により往復ビンタされたようなものだった。この意味で、日本の主流派経済学者のレベルの低さも示してしまった。

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