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【政界マル秘紳士録】枝野幸男・立憲民主党代表 何をしようとするのかまったく見えず 「国民の信」が得られなければ党首交代は必至 (2/2ページ)

 2008~09年にかけて自民党政権を追い詰めた旧民主党は、曲がりなりにも「実現したい政策」を掲げていた。「子ども手当」「農家個別所得補償」「年金一元化」などである。政権獲得後、これらの政策が予定通り実現できないことが明らかになるが、当時としては、「実現可能」と主張していたからこそ、国会での追及とあいまって国民の期待が集まっていったのである。

 「民主党政権の末路」を知っている国民は、聞こえのいい政策に同調するほど甘くないだろう。原発政策や、安全保障政策など、基本政策のすり合わせも避けて通ることは許されない。「政権交代」を唱える以上、同党がどんな政治、どんな政策を実現しようとしているのかを明らかにすることは当然の責務なのである。

 いずれにせよ、秋までには衆院選が行われる。国民の審判が下されるのは菅義偉首相だけでなく、枝野氏も同じである。「国民の信」が得られなければ党首交代は必至だ。枝野氏もまた、今年は正念場なのである。

 ■伊藤達美(いとう・たつみ) 政治評論家。1952年、秋田県生まれ。講談社などの取材記者を経て、独立。永田町取材三十数年。政界、政治家の表裏に精通する。著作に『東條家の言い分』『検証「国対政治」の功罪』など多数。『東條家の言い分』は、その後の靖国神社公式参拝論争に一石を投じた。

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