記事詳細

【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】浅間山の噴火が起こした欧州の「皆既月食」 天文学的には起きるはずのない日、長らく謎だった原因が明らかに (3/3ページ)

 じつは浅間山は1783年にも大噴火して、天明の飢饉を引き起こしている。全国で十数万人が死亡した。死んだ人間の肉を食い、人肉に草木の葉を混ぜ犬肉とだまして売るほどの惨状だったと伝えられている。天明の飢饉は江戸時代の4大飢饉の1つで、日本の近世で最大の飢饉だった。

 1783年の浅間山の火山灰はグリーンランドの氷河からすでに見つかっている。今度の研究によって、浅間山では約700年前にも世界に影響を及ぼした大噴火があったことがわかったのだ。

 ■島村英紀(しまむら・ひでき) 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。著書多数。最新刊に『多発する人造地震-人間が引き起こす地震』(花伝社)。

関連ニュース