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慰安婦訴訟の判決が確定 資産差し押さえ、実際は困難

 【ソウル=名村隆寛】韓国のソウル中央地裁が日本政府に対し元慰安婦の女性らへの賠償を命じた判決は22日に控訴期限を迎え、23日午前0時に確定した。日本政府が韓国国内に保有する資産の差し押さえの可否が、今後の焦点となる。

 8日の地裁判決は、故人を含む12人の元慰安婦に請求通り1億ウォン(約950万円)ずつ支払うよう命じた。日本政府は、国家は他国の裁判権に服さないという国際法上の「主権免除」の原則に基づき、訴えの却下が相当だとして公判に出席しなかったが、地裁は日本側が判決文を受け取ったとみなす「公示送達」の手続きをとった。

 判決確定を受け、原告側は強制執行手続きに着手し韓国国内の日本政府の資産を差し押さえることが可能となった。ただ、大使館などの公館は国際法上、差し押さえができない。韓国側にも「現金化できる資産の特定は難しく、差し押さえは困難」との見方がある。

 日本企業の敗訴確定から2年2カ月が経過したいわゆる徴用工訴訟と同様、強制執行手続きを進める場合にも、相当の時間を要することが予想される。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は18日の年頭記者会見で、判決について「困惑している」と述べ、日韓関係への影響を懸念していると表明した。同地裁では、13日に予定されていた別の元慰安婦らによる同様の訴訟の判決期日が取り消され、3月に弁論が再開する。今回の確定判決とは異なる判断が示される可能性もある。(産経新聞)

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