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【高橋洋一 日本の解き方】バイデン政権で日韓外交どうなる? 関係修復に動いても日本側に懸念残る 東京五輪が打開のきっかけか (2/2ページ)

 さらに、いわゆる元徴用工訴訟でも、日本企業の資産売却を迫っている。いずれも国際法違反なので、韓国政府としては、何らかの立法措置でこれらの判決を無効化しなければいけないのに、放置している。北朝鮮がビラ散布を抗議すると、すぐに対北朝鮮ビラ散布禁止法を制定するのに、日本に関して立法措置をしないのはあまりにバランスを欠いている。

 バイデン政権は日韓関係の修復に乗り出すかもしれないが、これまでの経緯をみれば、明らかに韓国のほうに非がある。これをバイデン政権はどう見るのか、日本側としては多少気がかりなところもあるので、一刻も早く菅義偉首相が訪米して首脳会談を開きたいところだ。

 バイデン政権は対中国で、トランプ政権と似た方向性で対中包囲網を継続するとしているが、中国への配慮が大きい韓国は、日米とオーストラリア、インドによる対中包囲網「クアッド」に入れない。一方、バイデン政権は、北朝鮮との直接交渉にさほど関心もないので、北朝鮮との対話を迫る韓国をさほど重視しないだろう。

 また、日本にとって拉致問題について、バイデン政権はトランプ政権ほど関心を持たないだろうから、どうやって進めるかがポイントだ。

 いずれにしても、日韓、日朝、南北関係がやや膠着(こうちゃく)状態の中で、7月の東京五輪の場が打開のきっかけになることもありえる。 (内閣官房参与・嘉悦大教授、高橋洋一)

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