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ミャンマー政変でも中国静観の理由 関係深い両国、東・南シナ海で米中対立激化なら日韓台への「外交カード」に発展も (2/3ページ)

ミャンマー国軍としては、なるべく早くクーデターを起こそうと考えたのではないか」と分析する。

 国連安全保障理事会は2日(日本時間3日)、ミャンマー情勢を討議する非公開の緊急会合をオンライン形式で開催したが、クーデターを非難する欧米諸国と、非難を避ける中国との違いが際立った。

 中国の王毅国務委員兼外相は1月にミャンマーを訪問した。この際、アウン・サン・スー・チー国家顧問だけでなく、今回のクーデターで全権を掌握したミン・アウン・フライン国軍総司令官とも会談している。

 中国の思惑は、2013年7月に完成した全長1500キロを超えるパイプラインの存在からも理解することができそうだ。インド洋に面するミャンマー西部チャウピューから、天然ガスと原油のパイプラインが中国の雲南省昆明へと延びているのだ。

 国防ジャーナリストの小笠原理恵氏は「中国や日本、韓国、台湾などは、中東から原油を輸入している。輸入ルートは、ペルシャ湾からホルムズ海峡、インド洋、マラッカ海峡、南シナ海を通る。ところが、中国はミャンマーのおかげで、マラッカ海峡を経由しなくても陸路で調達できる。米中対立が激化するなか、東・南シナ海などのシーレーンが危険になっても、中国の被害は少ない。逆に、日本や韓国、台湾などは経済的ダメージを受けることになる」と語った。

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