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ミャンマー政変でも中国静観の理由 関係深い両国、東・南シナ海で米中対立激化なら日韓台への「外交カード」に発展も (3/3ページ)

 軍事的覇権拡大を進める中国軍は1月23、24日、台湾の防空識別圏(ADIZ)に計28機もの戦闘機や爆撃機などを進入させた。米原子力空母「セオドア・ルーズベルト」を中心とする空母打撃群が同23日、台湾南方を南シナ海に向かって航行しており、これを目標とした威嚇だった可能性が指摘されている。一触即発だったという見方もある。

 ミャンマーのクーデターは、中国にとってマイナスではない。同国への影響力を強められれば、米中対立のなか、日本や米国、韓国、台湾を揺さぶるカードになり得る。

 日本と米国はどう向き合うべきか。

 小笠原氏は「日米はミャンマー国軍を非難しつつも、水面下では穏やかなかたちで身内に引き込みたい狙いがあるはずだ。バイデン政権が『制裁復活の検討』を明かしたのは、自国にシェールガスがあるからだろう。一方、日本は多くの原発を停止しており、中東へのエネルギー依存度が高い。日本こそ、ミャンマーとの関係構築を積極的に呼びかけるべき立場にあるのではないか」と指摘する。

 やや違う見方もある。

 潮氏は「日本の伝統的な外交姿勢では、特に『自由』や『民主主義』を求める価値観外交において存在感を示せていない。今回のクーデターでは、米国と同様、今まで以上に厳しい姿勢でミャンマー国軍と向き合っていく必要があるのではないか」と語った。

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