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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】50年燃え続けている巨大な穴 観光客が後を絶たないトルクメニスタンの「地獄の門」 (1/2ページ)

 半世紀以上にもわたって燃え続けている大きな穴がある。場所はトルクメニスタン。天然ガスが燃えているのだ。燃えている穴は直径70メートル、深さ30メートル。巨大な穴だ。夜も明るく燃えさかっている。この火を消す手段はない。

 この燃える穴は首都アシガバードの北約260キロメートルにある。カラクム砂漠の中央近くだ。

 トルクメニスタンは中央アジアにあり、旧ソ連の衛星国のひとつだった。国土の80%を砂漠が占める。カラクム砂漠だけで35万平方キロメートル。日本の約1・3倍の国土に500万人あまりが暮らす国である。

 その砂漠から石油や天然ガスが出たので、一躍、豊かな国になった。教育や医療費は無料なほか、食料品や日用品や住居などの物価が低く抑えられている。実質的な収入金額は高くはないが、国民の生活は安定している。

 トルクメニスタンの2019年時点での天然ガス確認埋蔵量は19・5兆立方メートル。世界4位で9・8%。ガスはパキスタン、中国、インド、イラン、ロシア、西ヨーロッパ諸国など多くの国に輸出されている。

 発見は1971年、旧ソ連によるものだった。予備的な調査でカラクム砂漠の下に天然ガスを発見して、埋蔵量は世界でも有数だということが分かった。早速、掘削リグなどの重機が運び込まれたが、土地が柔らかく重機類は崩落してしまった。

 ここの天然ガスはメタンがほとんどだ。メタンそのものは人に対する毒性はないとはいえ、高純度のメタンを吸いこめば酸素欠乏症になる。このことから周辺の住民や野生動物の生命に危険が及ぶ可能性があったため、技術者たちはガスに火をつけて燃焼させることにした。

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