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【高橋洋一 日本の解き方】森氏辞任の背景にあるもの 後任人事で大騒ぎも…事後検証は苦手なマスコミ (1/2ページ)

 森喜朗元首相が女性蔑視とされる発言をしたとして、東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長辞任を表明した。

 この件について、筆者は独自の見解を持っていることをあらかじめ断っておく。それは、本件の背景として、マスコミは人事報道が大好きだということだ。

 筆者は、これまで多くのマスコミ関係者と話したことがあるが、とにかく他人の人事の報道が好きだ。これはマスコミの性ともいえる。

 人事は通常秘密裏に行われるので、マスコミはそれを暴きたくなるようだ。しかも、人事の本当の関係者はごく少数であるため、何を書いても反論されることはほとんどない「安全地帯」だ。週刊誌でゴシップネタが多いのと、テレビや新聞で人事報道が好まれるのはとても似ている。

 記事を書いている記者の多くは、人事をされる側だろうから、他人の人事報道に関心が高いのかもしれない。ただし、一般人の多くは自分に無関係な組織の人事にはさほど関心がない。マスコミは、人事報道には世間の関心があるというが、正式発表直前に報じることにどれだけ社会的な価値があるのか、筆者としてははなはだ疑問だ。

 森氏は発言の翌日、謝罪と撤回をしたが、その後、報道関係者と思われるツイッターのアカウントで「終了かどうかは私たちが決める」という趣旨の投稿があったことに驚いた。結局、マスコミは森氏が辞任するまで追及を続けた。

 いうまでもないが、どこの組織でも、事前に決められた人事規定がある。それと関係なくマスコミは人事に介入しようとする。これは民主的な手法とはいえない。一般論としては、当該組織のルールで人事がなされるべきだ。

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