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【有本香の以読制毒】ウイグル問題がやっと世界の主要テーマに 欧米で高まる中国非難、北京五輪は札幌か長野に変更を (1/3ページ)

 本コラムで、しつこく取り上げてきたウイグル問題が、ようやく世界の主要テーマとなりつつある。とはいっても、多くのウイグル人が塗炭の苦しみから解放されるには、まだ時間がかかる。だが、それでも、英国や米国、オーストラリアなど先進諸国のこの件への「本気度」が、今年に入り格段に高まっていることには希望を感じる。

 皮切りは、英国政府が1月12日、ウイグル人の強制労働の関与が疑われる中国産品の英国への流入阻止を強化すると発表したことだ。この禁輸強化措置は、原材料の調達の際に注意義務を怠った企業に罰金を科すことも含む厳しいものだ。

 この対応は、オーストラリアのシンクタンクが昨年3月に発表した、ウイグル人の強制労働に関する調査報告書の内容ともリンクしている。同報告書には、多くのグローバル企業が、ウイグル人の強制労働によって生産される素材や部品の供給を受けている疑いありと記され、日本の大企業14社の実名も挙げられていた。

 英国による、ウイグル人強制労働への事実上の制裁措置にはカナダも同調することが報じられた。つまりこの一連の流れは、英国、オーストラリア、カナダという連邦国による対中制裁策と言っていい。

 この動きに呼応するかのように、約1週間後の1月19日、米国政府が「中国政府によるウイグル人弾圧はジェノサイド(民族大量虐殺)だ」と認定したのだ。ドナルド・トランプ前政権、特にマイク・ポンペオ前国務長官の「置き土産」のような重い「認定」となった。

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