記事詳細

【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】「インフレは悪」というイメージ固定のナンセンス デフレ脱却のチャンスを潰した過去の“愚策” (1/2ページ)

 先月中ごろ、米電気自動車(EV)大手「テスラ」が、暗号資産(仮想通貨)のビットコインを15億ドル(約1600億円)分購入したと話題になりました。報道によれば、資産の多様化が目的とのことですが、過去いろいろと話題を振りまいてきたイーロン・マスク氏が最高経営責任者(CEO)なだけに、さまざまな憶測を呼んでいます。

 テスラが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料で明らかになったのですが、必要量を上回る現金の一部について、ビットコインのようなデジタル通貨以外にも地金や金の上場投資信託(ETF)などに振り向ける可能性があると記載されています。合わせて、各国通貨の為替変動リスクなどにも記載があり、この動きの裏に今後の為替へのリスクヘッジや将来的なインフレへのヘッジの意図が読み取れます。

 足元では、先進国の株式相場は軒並み最高値更新となっていますが、ある市場関係者に聞くと、「もともと、株価は3カ月から半年先を映し出す。この株高はポストコロナの経済状況を映し出しているのではないか? ずばり、インフレだ」と解説してくれました。

 コロナ対策として各国が大規模な財政出動を繰り返し、中央銀行が金融緩和を行うことで下支えしています。この世界的なコロナ禍はリーマンショックを通り越して、戦争にも例えられる有事ですから、なりふり構わず対策を取るのは当然でしょう。

 ただ、そうして積み上がった政府債務をどうしていくのかは、注意を要します。すでに一部財政規律を重視する識者や国会議員が、これに「コロナ増税」で対応しようとしていますが、それではコロナで傷んだ日本経済を回復させるどころか奈落の底に突き落としかねません。インフレ対策の引き締めと強弁するかもしれませんが、そもそも30年間もデフレを続けてきた国で、少しでも物価が上がれば即インフレを心配するのはナンセンスです。

関連ニュース